2009.05.12

『ピンチの中にチャンスあり』

CSちょっといい話

ある日の夜遅くのこと。
終電から降りて、駅から少し歩いたラーメン屋。
充分に食べて飲んだはずなのに、ラーメンが恋しくなる。

灯りにつられてドアを開ける。
カウンターに座って注文。
「ラーメン」
雑誌を取り、ひたすら出来あがりを待つ。
その間にも他の客がやってきて注文を。

しばらく経った後、隣りのアベックにラーメンが届く。
ラーメンをすする音。
「たしか、こっちの方が先に注文したはずだけど・・・」
ふと疑問がわきあがる。
店内を見渡すと、まだラーメンが来ていないのは自分と奥の2人連れのサラリーマン。
厨房を見ると2人分のラーメンどんぶり。
ここで疑問が確信に変わる。

意を決して声をかける。
「あの~注文とおってますか?」(少しいらついた口調で)
店員、びくっとする仕草。
「すみません、すぐお作りします」
そして、仕掛中の2人分のラーメンのうちのひとつをこちらへ振替するように、すかさず他の店員へ指示。
作っていた途中だけにすぐにラーメンがやってきた。
その手際を目のあたりにして少し機嫌を直す。

さて、食べ終わってお勘定。
お金を払おうとして、店員が一言。
「どうもすみませんでした」
そしてレジの店員だけでなく、他の店員も唱和。
そこまで言われたら怒るわけにもいかず、いえいえと雰囲気で応えて、店を後に。

どんな仕事でもミスは起き得るものです。
でも、その後に最善のリカバリーができるか。
そして、感情的なフォローができるかどうか。
たった一人のフリーのお客かもしれません。
でもそのお客様に対して、二度と来なくなるかもしれないピンチを防ぐとともに、逆にファンにしてしまったこの店の対応。
ピンチの中にチャンスがある、そんな気がしました。