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そうめん(素麺)と冷麦とうどんの違い

 
夏の食べ物、素麺と冷麦。その違いは何か、うどんもからめて調べてみました。

広辞苑的違い

広辞苑にはつぎのように記述してあります。
「うどん」:〔饂飩〕小麦粉に少量の塩を加え、水でこねて薄くのばし、細く切ったもの。ゆでて汁にひたして食べる。
「ひやむぎ」:〔冷麦〕細打ちにしたうどんをゆでて冷水でひやし、汁をつけて食べるもの。
「そうめん」:〔索麺・素麺〕小麦粉に食塩水を加えてこね、これに植物油を塗って細く引き伸ばし、日光にさらして乾かした食品。ゆで、または煮込んで食す。

歴史的違い-名前の由来も-

・そうめんは奈良時代に中国より、麺に打ち粉をして手延べする「索餅(そうぴん)」が伝わり、日本では「麦縄(むぎなわ)」と呼ばれていた。
その後鎌倉から室町時代に、中国で開発された麺の表面に油を塗って細かく長く手延べする新技術が伝わり、「索麺(そうめん)」が誕生した。 その後「素麺」と言う漢字になった。
・今のうどんと同じように麺棒で伸ばし、包丁で切る麺も「索麺」とほぼ同じ時代(鎌倉から室町時代)に伝わり、日本では「切り麦」と呼ばれていた。
これが後に食べ方によって「うどん」と「冷や麦」に分化していったのです。
つまり、
●ゆでた麺を蒸籠(せいろ)に盛って食べるのが「熱麦(あつむぎ)」
●水で冷やして食べるのが「冷麦(ひやむぎ)」、
●☆熱い湯(汁)に浮かせて食べるのが「温飩(うんとん)」といい、後に温が「饂」と書き換えられて「饂飩(うどん)」に変化していったのです。

そうすると今の「ざるうどん」「もりうどん」は「冷麦」と言うべきですね?冷やさないで熱盛り(熱いざるうどん)タイプの「熱麦(あつむぎ)」は消えたのですね。
ということは今は、昔の冷麦も熱麦もうどん(生うどん)に併合されてしまったわけですね。ここで一旦冷麦も熱麦も死んだ(^_^)

機械製麺の導入で「新しい冷麦」が登場!

・機械製麺は小麦粉を塩入水でこねて寝かせて生地を作り、機械のノズルから押し出してつくるわけですが、絞り出す穴の大きさを変えるだけでいろいろな太さのうどんや素麺が出来るようになったからです。それを乾すと乾しうどん(乾麺)やそうめんに似た麺が簡単に出来るようになりました。

・そのとき従来のそうめんより少し太いのを作りそれを冷麦と言って売り出すようになってから混乱し始めました。(桃色や緑のを数本まぜて区別したものも)
業者が適当に分類をして商品名をつけたので細い冷麦と太いそうめんが区別しにくくなったのです。現在のような冷麦は機械製麺以後のものです。
そこでこの混乱をなんとかしようと立ち上がったのがJAS(日本農林規格)です。

JAS的違い(乾麺の太さによる分類)

JAS(日本農林規格)では、(生うどんは別にして)乾麺の分類をつぎのように規定しています。
「そうめん」:機械製麺の場合、角棒状では幅0.7~1.2mm、厚さ1.0mm未満、丸棒状は直径0.8~1.3mmとなっており、手延べの場合は1.3mm未満です。
「ひやむぎ」:機械製麺の場合、角棒状では幅1.2~1.7mm、厚さ1.0~2.0mm、丸棒状は直径1.3~1.7mmとなっており、手延べの場合は1.3mm~1.7mmです。
手延べ冷麦というのは余り聞かないですね。
「うどん」:はそれらより太いもの(1.7mm以上)をいいます。
これほど味も歴史も違うものが単に太さで分けられるのはあまりにも味気ないですね
<余談>
おじさんの好きな徳島名産の『半田素麺』は普通の素麺より太く、この規格で言うと明らかに冷麦なのですが、製法は手延べで素麺の作り方だし、長年培ったブランド名を尊重し素麺と呼んでいいことになっています。ああそうだ忘れていた、半田素麺は穴があいているのです。
また、これもおじさんの好きな秋田名産の「稲庭うどん」あれは歴史的に言うと製法的には手延べ素麺の太いやつ(油を塗って伸ばさないが)という位置づけですが、昔からうどんと言っています。讃岐うどんなどの生うどんに対するこれが本物の乾しうどんというべき存在でしたが、機械打ちの乾麺が出来るようになって、邪道の素麺、邪道の乾しうどんが出現、最後にその中間の冷麦が出て来たわけです。

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