2008.09.02

『「中秋の名月」と「お月見」についてのうんちく』

日常のうんちく

今年、2008年の中秋の名月は9月14日です。
ビジネス多忙で心に余裕がなくなっている今日この頃ですが、お供え物はしないまでも意識してお月見をしてみたらいかがでしょうか?
そこで今回は「中秋の名月」と「お月見」に関するうんちくを取り上げてみました。
中秋の名月とは旧暦8月15日の夜の月のことを「中秋の名月」と言います。
「十五夜お月さん」とも言いますね。お月見をするのもこの日ですね。
うんちくファンのため少しひねりを加えましょう。

「中秋の名月」と「仲秋の名月」の違い

まず「中秋」と「仲秋」の違いは?
中秋」とか「仲秋」と書いて「ちゅうしゅう」と読みますが、これはどういう意味でその違いはあるのでしょうか。
まず、「ちゅうしゅう」とは、旧暦の秋の真ん中の時期をさします。昔は、旧暦7・8・9月(現在の暦の8・9・10月頃)を「秋」としていました。そして、7月を孟秋(孟は「はじめ」の意味)、8月を仲秋、9月を季秋(季は「末」のこと)と呼んでいました。

このように、「旧暦8月」を表すときには、「仲秋」と書き、「仲」の文字を使います。
一方で、「中秋」と「中」の文字を使うと、秋の丁度真ん中の日「旧暦8月15日」だけをさすことになります。
一般的に「ちゅうしゅうのめいげつ」は、旧暦8月15日に見える月のことですから、漢字では「中秋の名月」と書くのが正しいのです。
つまり、「旧暦8月15日の月は中秋の月」で、「旧暦8月の複数の月を仲秋の月」というわけです。中秋の名月は仲秋の月の中の1つです。

お月見のうんちく話

お月見の歴史(由来)

仲秋(8月)にお月見をするのは、夏の作物の収穫もほとんど終わって、稲刈りをするまでの手のあく時期に、稲の豊作を祈る祭りを行ったことが始まりとされていますが(稲の豊作祈願ではなくもともとは芋類の収穫祭、すなわち畑作儀礼だったと考えられているという説も)、実際には正確な起源はわかっていません。

また、中国からの渡来説も有力です。
お隣の中国ではかなり古くから「望月(月を見る催し)」という行事があり、それが平安時代に遣唐使によって伝えられたものが日本で広がったとする説です。
「お月見」についての日本で最初の記録は、延喜9年(909年)に醍醐天皇が初めて月見の宴を開いたとの記録だそうです。
しばらくは高級貴族達だけの風習でしたが、江戸時代になると一般庶民にも広まり、ポピュラーな行事となりました。

お月見は2度おこなう?・・・これは日本独自の風習

8月の十五夜から約一ヶ月後の、旧暦9月13日を,「後の月」とか「十三夜」といい、もう一度お月見をする習慣があり、まだ残っているところもあります。
十五夜に月見をしたら、必ず十三夜にも月見をするものとされていました。十五夜だけでは、「片月見」といって忌まれていたのです。これは日本独自の風習です。

しかし、ヨーロッパでは、秋分の日に一番近い満月を「収穫月」と呼び、その次に巡ってくる満月を「狩猟月」と呼び祝う風習があるそうです。
日本でも秋分の日に近い旧暦8月15日に「中秋の名月」を祝い、その次の満月の2日前にあたる旧暦9月13日に,「後の月」とか「十三夜」と呼ぶお月見をしてきたというのはヨーロッパとも共通するわけで興味深い事ですね。
中国にはなくてヨーロッパにあるというのが、単純に中国渡来説を裏付けなくておもしろいですね。

余談

珍名さんです、名字が「八月十五日」と書いてなんと読む?
「八月十五日」と書いて「なかあき」と読む名字の方がいらっしゃいます。
八月十五日=なかあき=中秋のことで昔から八月十五日の月を「中秋の名月」(なかあきのめいげつ)と呼んできました。(?) 後の世に「ちゅうしゅう」と呼ぶ(読む)ようになったのでしょうね。
さて、今年の名月は見えますかね?