2013.11.19

『陶器と磁器の違いは?』

日常のうんちく

定年後の趣味として焼き物(料理で言うのとは違う)をやりだした方もいらっしゃいますね。
ある友人に陶器と磁器の違いについて聞かれても、うまく答えられなかったので調べてみました。

陶器と磁器の違い

  1. 原材料の面
  2. 焼き方の面
  3. 出来上がったものの違い(見分け方)
の3つの視点からの違いを述べてみましょう。

原材料の面での違い
ここは明らかに違い、大雑把に言うと土と石を砕いた粉(水など加えて粘土にして使いますが)の違いです。だから陶器を土もの、磁器を石ものと言う場合もあります。

陶器と磁器の大きな違いは、その原料となる粘土の違いです。
つまり、陶器はカオリンを含まない粘土(土質)を低温で焼いて作られるのに対し、磁器は石質即ち長石が主成分を成している磁土を高温で焼き使うのが大きな特徴です。

陶器の起源は古く原始時代の土器から始まりますが、磁器が発明されたのは比較的遅く、北宋(960~1126)の景徳皇帝の時代(=景徳年間と称す1004~1007)ころと言われています(その磁土は、近くの「高領山」から採掘し、今ではその観音「カオリン」が磁土そのものの代名詞となっています)。

焼き方の面での違い
焼成温度は、陶器より磁器のほうが100度くらい高いのが普通です。陶器は主成分が粘土、磁器は主成分が陶石(とうせき)という石の粉末で陶石の方が耐火度が高いのです。陶器は800度~1250度 磁器は1200~1400度(せっ器は1000~1300度)

焼き方には、大きく分けて酸化焼成と還元焼成があります。酸化焼成は、炎に対して空気を多く青っぽい炎で焼くもので、還元焼成はその反対に空気を少なくして赤黒い炎で焼くものです。陶器は、酸化焼成と還元焼成ともに使って焼成をします。磁器は還元焼成です。酸化焼成すると黄色っぽくなるので白い生地を見せたい場合普通はやりません。(全体に釉薬をかける場合はOK)

完成品を見ての陶器と磁器の違い
陶器を土もの、磁器を石ものというように、陶器は暖かい味わいや表面の素朴な風合いが楽しく、逆に磁器は白くガラスのような滑らかさ硬質さが魅力です。
具体的に陶器にはどんなものがあるかというと、日本ではたぬきの置物で有名な信楽焼き、萩焼き、備前焼きなどがあり、西洋ではデルフト焼きなどです。
磁器のほうは、普段よく見掛ける美濃焼きや骨董で人気の伊万里、西洋ではマイセンやリチャード・ジノリが製造しているようなツルツルとした表面のもの、中国や韓国の青磁や白磁と呼ばれるものなどです。

素人向きの見分け方

  1. 磁器の色は、(スーパーホワイトのようなもの、黄味がかったもの、磁器だけれど色釉をかけたもの、金箔で覆ったものなどもありますが)ほぼ白色だと思って大丈夫です。
    陶器は、色は釉薬によって白、赤、黒、青、緑等多種多様な色があります。
  2. 音は、フチを指ではじいてみると陶器は鈍い音がする、磁器はピンピンとかカンカンとか金属製の高い音がする。
  3. 透明性は、日にかざしてみると 陶器は透けません、磁器は若干透けて見える。
  4. 吸水性は、陶器は若干しみこむ程度ですが生地が水分を吸い込むことが知られています。磁器はまったく吸水性がありません。この吸水性により萩の七化け等陶器に味が出てくる要因になっている。
  5. 貫入(細かなヒビが入ること)について、陶器は透明釉など厚くかかった釉薬(ゆうやく、うわぐすりのこと)に顕著に出る、磁器は上薬が薄いので肉眼ではほとんど見えない(実際には微細な貫入が入っているのですが)。
    貫入は釉と素地の収縮率の差により、焼成後の冷却時に生じた釉のヒビのことでキズではありません。
  6. また壊れ方や様子にも違いが見られます。陶器はフチや肉厚の薄い部分が壊れやすいのに対して、磁器はそのような傾向は無くその硬さゆえ壊れると角がたち、角度が鋭利なためうかつに触ると危険です。
  7. 最後に取って置きの陶器と磁器の見分け方ですが、作品をひっくり返して丸い輪の部分これを高台(こうだい)と言いますが、高台が茶色くざらついているのは陶器、白くてなめらかできれいなのは磁器だと大体判別できます。

筆者からのお断り:一連のこのコラム内容はWeb上を飛び交っている伝聞情報等を中心に、自称「うんちくおじさん」が独断と偏見でまとめたものです。したがって学問的に正しいとは限りません。うんちく的エッセイみたいなものです。その点はご了承の上お読み・ご活用ください。したがって、たとえば検定試験等で不正解になっても責任はもてませんのでご承知おきください。m(__)m