2014.07.08

現地駐在員が語るシンガポールの
IT事情とビジネスチャンス

製造グローバル経営

シンガポールに駐在中の高野と申します。日本では、システム開発やリコー製品の技術サポート、ネットワークやサーバーなどのITインフラの構築に携わっていました。現在は、リコーアジアパシフィックというアジア圏を統括する会社に所属し、アジアにオフィスを持つ日系企業様のIT案件をサポートしています。
今回は、日本とシンガポール、そしてアジア諸国のIT環境を現場で見てきた私の視点から、シンガポールの魅力やIT事情についてレポートいたします。

グローバル企業が注目する シンガポールの魅力とは?

シンガポールの人口は約540万人。東京23区と同じほどの小さな国土ですが、アジアのヘッドクォーターとして強い存在感を放っています。グローバル企業が東南アジアを中心にビジネスを拡大する際、経営戦略的な拠点としてシンガポールを選ぶケースが多いのです。

なぜ、この小さな国が世界から注目されているのでしょうか?理由は大きく2つ考えられます。

1.税制のメリット ~低い法人税率と優遇措置~

シンガポールでは、競争力を高めるために法人税率を段階的に引き下げ、2014年現在「17%」という低い水準となっています。さらに、シンガポールに東南アジア・南アジアなどの事業を統括する「統括会社」を設置すると、税制の優遇が受けられます。

地域統括会社
政府の認定を受けた企業は、一定の項目に対して3年間、15%の軽減税率が適用可能。

国際統括会社
認定された企業は一定の項目に対して10%の軽減税率が適用可能。具体的な数値は個別協議により決定。

また、シンガポールに置かれた持ち株会社や地域本社が本国へ配当する際、課税が発生しない「ワン・ティア・システム」も特長です。シンガポール内の会社が支払う法人税が最終の納税となり、日本では課税対象外となるのです。

2.先進国であるメリット ~教育や生活水準の高さ~

1965年に建国したシンガポールが、目覚ましいスピードで成長を遂げてきたのは、強いキャリア志向と高い教育レベルが原動力になっていると考えられます。シンガポールでは、小学校卒業時の成績で進路が決まると言われているため、子どもの教育には非常に熱心です。そのため、IT関連のエンジニアにも優秀な人材も豊富で、VMwareを使った仮想化や、大規模なネットワーク構築、Active Directoryの構築など、幅広いニーズに対応することが可能です。
また、生活水準が高く、政治や社会情勢も安定していること、対日感情がとても好意的なことなども、大きな安心材料となっています。

ITインフラの課題を克服し、
アジア各国へのビジネス拡大をスムーズに!

上でご紹介したように、シンガポールはグローバル化を進める企業にとって非常に魅力的な国です。しかしながら、この国を拠点にアジアへビジネスを広げようとするとき、多くの企業がITインフラの構築・運用の面で苦労をされています。

各国で進出の都度構築されたサーバーの、運用効率の低下やムダが発生
ヘッドクォーターのシンガポールから、タイやインドネシアなどの生産拠点にあるサーバーを管理・集約できていないケースが多く、運用上のムダや効率の低下、情報共有するうえでの不便が発生しています。
国・地域ごとにバラバラで運用していたサーバーを集約する「仮想化」のニーズに対しては、シンガポールに豊富に揃っている仮想化構築を得意とする優秀なITエンジニアと密接に連携しながら、お客様の効率的な管理を実現させ、コストパフォーマンスを高めるお手伝いをしています。
納期や時間に対する感覚の違い
日本では「5分前集合」を社会人1年目から叩き込まれますが、シンガポールは多民族国家であるため、そういった共通認識はありません。ちゃんと「XX時XX分に集合すること」としつこく言う必要があります。納期についても、「1週間くらいスケジュールが遅れても問題ないだろう」というように、相手にとって都合よく解釈されてしまうことがあります。
このため、プロジェクトの内容やスケジュールをきちんと説明し、納期を遵守できるように心がけています。
機器の調達に時間を要する
シンガポールの狭い国土には倉庫が不足しているため、海外から輸入しなければならないケースも多くあります。このため、ネットワークやサーバー関連機器の調達には日本より時間を要するケースが多く、あるルータでは1ヶ月以上かかったこともありました。私たちリコーでは、納入やスケジュール管理について、いつも細心の注意を払うようにしています。

このようにさまざまな問題を解消し、お客様のIT環境をトータルサポートするのが私たちの役目です。リコーがグローバル企業であるのと同じく、お客様もグローバル企業。そのため、日本とシンガポールのみならず、マレーシア、タイ、インド、中国でのIT案件も非常に増えています。リコーはアジアの主要な国に直系の販売会社を置き、シンガポールから直接コントロールができるような体制をとっています。
お客様のビジネスを加速していくためのご支援ができるように、エンジニアのスキルアップと提供サービスの品質向上を目指して、日々、努力を続けていきたいと思います。

IT環境の課題を克服し、シンガポールからアジアへビジネスを広げる!

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